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「bout」がいわゆる“ひと仕事”でなくなった ~仕事の区切りは自分でつくろう!~

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「bout」がいわゆる“ひと仕事”でなくなった ~仕事の区切りは自分でつくろう!~

米国糖尿病学会は、すべての成人(とくに糖尿病患者)に対して、座位行動に関する指針として、①1日あたりの座位行動時間を減らす、②座位時間が長時間に及ぶ場合は30分ごとに低強度身体活動をおこなって座位行動を中断する、を提示しています。

 

この指針は、例えば、Demseyらによる、糖尿病患者において30分連続して座るごとに座位を中断し、3分程度軽く歩くことで、食後血糖やインシュリン分泌が改善することの報告等に基づいています。Bergouignanらによる別の研究では、1時間作業するごとに5分間ずつ歩くといった「小さな休憩」をはさみながら仕事をするケースにおいて、6時間連続して仕事をし続けるケースに比較して、疲労を感じにくくし、活力や幸せが感じられるようになり、認知パフォーマンスが向上することを明らかにしました。

このように、現代社会においては、オフィスワーカーの座位行動と健康などとの関連に高い関心が集まっています。

 

公衆衛生学分野では、継続する座位行動を「座位行動バウト(bout)」と呼びます。この「bout」という単語は、もともと「ひと仕事」、「ひと働き」を意味する英単語です。多くの労働者が農作業をしたり、何かモノをつくったりして、肉体を使う仕事をしていた時代においては、「ひと仕事」は自ずと一定の時間で区切られていたのだと思います。オフィスで働くことが多くなった20世紀以降においても、情報化が進む前の時代では、オフィスワークとは言っても何らかのモノを使う必要性から立ち上がったり、移動したりすることがあったはずです。それが、情報化が進んだ現代社会では、仕事を区切るものがなくなり、「ひと仕事(bout)」が人間の健康を脅かすほど長くなってしまった、ということだと思います。

 

これからのオフィスワーカーが、自らのパフォーマンスを維持しながら、健康にいきいきと働くためには、「仕事に上手に区切りをつけながら働く能力」というのが必要なのかもしれません。あるいは、区切りがつけやすいオフィス環境・・・、なんてことを考えてみることも大切だと思います。

 

皆さんは、一区切りつけるときに、どこで、どんなことをしていますか?

 

【石川敦雄】

 

≪参考文献≫

・Colberg, S. R., Sigal, R. J., Yardley, J. E., Riddell, M. C., Dunstan, D. W., Dempsey, P. C., … & Tate, D. F. (2016). Physical activity/exercise and diabetes: a position statement of the American Diabetes Association. Diabetes care, 39(11), 2065-2079.

・Dempsey, P. C., Larsen, R. N., Sethi, P., Sacre, J. W., Straznicky, N. E., Cohen, N. D., … & Dunstan, D. W. (2016). Benefits for type 2 diabetes of interrupting prolonged sitting with brief bouts of light walking or simple resistance activities. Diabetes care, dc152336.

・Bergouignan, A., Legget, K. T., De Jong, N., Kealey, E., Nikolovski, J., Groppel, J. L., … & Bessesen, D. H. (2016). Effect of frequent interruptions of prolonged sitting on self-perceived levels of energy, mood, food cravings and cognitive function. International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity, 13(1), 113.

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