【千葉大学研究】歩きやすいまちづくりと高齢者の閉じこもりの関連

「歩きにくい地域では、人々の活動が制限されるのではないか、そして高齢者の閉じこもりが多くなるのではないか?」という仮説について調査しました。

JAGES調査(※1)の全国24市町の65歳以上の高齢者74,583人のデータを解析しました(※2)。

対象となる384校区の車道に対する歩道の割合を算出し、全体を3つのグループ(歩道が多い地域、標準的な地域、少ない地域)に分け、グループごとに高齢者の閉じこもりのリスクを解析しました(※3)。

結果、歩道が多い地域に住む高齢者の閉じこもりを1とした場合、歩道が少ない地域に住む高齢者の閉じこもりは約1.5倍でした。

歩道が少なく歩きにくい地域では、自動車や自転車の通行に気をつかいます。こうした制限が、高齢者の外出行動に影響を及ぼしたと考えられます。健康な生活の送るうえで、閉じこもりの予防は欠かせません。歩きやすいまちづくりの推進により、健築の実現をめざしていきます。

 

※1 JAGES(Japan Gerontological Evaluation Study):日本老年学的評価研究。健康長寿社会をめざした予防政策の科学的な基盤づくりを目的とした研究プロジェクト。全国の約40の市町村と共同し、30万人の高齢者を対象にした調査を行い、全国の大学・国立研究所などの30人を超える研究者が、多面的な分析を進めています。
※2 花里真道,近藤克則 他 高齢者の閉じこもりと地域の歩道の関連:JAGES横断研究,第74回日本公衆衛生学会総会(鹿児島,2017年11月)
※3 マルチレベルロジスティック回帰分析:閉じこもり有りをアウトカムとし、性別、年齢、就学年数、等価所得、主観的健康感、抑うつ傾向、手段的日常生活動作能力、家族構成、車の運転の有無を調整